1. TOP
  2. 暮らし
  3. 簡単じゃない!0円じゃない!掃除機のホースを真剣に修理してみた。

簡単じゃない!0円じゃない!掃除機のホースを真剣に修理してみた。

ある昼下がりの午後。

陽気な天気に秋の風が部屋に入り、落ち葉の香りで刺激された鼻の奥から、発される微弱な電気信号により、体のどこかにある「やる気スイッチ」がONになった気がした。

だから、掃除をすることにしたんだ。

スイッチオン。

前回、こいつが瀕死の状態だったところを僕は治してやった。そう、僕が手に持っているのは”パトラッシュ”だ。

(わからない人は前回の簡単!0円!掃除機のホースを修理してみました。(応急処置ver.)を参照)

ブオォォォォーーーーん。ぶいぃぃぃーーーぃん。

「しゅ、しゅこおおおぉぉぉぉぉぉおお!ひゅおぉぉぉおおおお!!」

突然唸りだすパトラッシュの首元を見た。

 

「ぱ、ぱ、パトラッシュゥゥゥううう!!!!」

・・・・・・・・

・・・・・

・・。

 

掃除機の本格的な修理

dsc_0002

見るも無残なこの姿。いや、思ったよりも早かった。数回の使用でこうなります。

なので今回は完璧な修理をするためにきちっと時間をとって愛を込めながら修理していきたいと思います。

まず、タイトルにもある通り、人によってはハードルが一気に上がります。

工具や材料が元から家にある人は0円で治せるのですが、ない人はお金かかります。といっても、買うよりは全然安いから、やる気のある人は是非やってみてくださいね!それでは始めましょう。

今回修理する掃除機

今回修理する掃除機はこれです。

シャープ サイクロン掃除機 ベージュ EC-CT12-C

EC-CT12-C。買った時は10000円くらいでしたね。うちはフローリングなので、そんなに高級なものは必要としていなかったので、これに決めました。

ホースの根元がネジで外れる仕様になっているので、いくらでも修理できそうです。

では、早速分解修理しましょう。

以下、今回の修理ははんだごてや、ニッパー、ペンチ、各種工具を使用するために怪我をする恐れがあります。万人にオススメできるものではありません。また、この記事の内容を真似しても当サイトでは一切の責任は負いません。参考にされる場合は、自己責任でお願いします。
電化製品のため、必ずコンセントを外し、検電器やテスターを用いて電気がないことを確認して作業を行うことに注意しましょう。電気は目に見えないため、十分に注意が必要です。

 

ホースの先の部品をはずす

まず、ハンドルのところについている部品を外します。名前はわかりません。

dsc_0001

はずすとこうなります。ネジ2本でくっついているだけですから、とっても簡単。中を開けると、写真のようになっています。で、くるっと返すと電線が2本見えてきます。

dsc_0004

この電線は、ハンドルについているスイッチ(運転、停止等)の操作を本体に送るためのものですね。その線はなんとホースの蛇腹に接続されていました。つまり、ホースの蛇腹が電気の導通にも一役買っていたということですね。なるほどです。

で、躊躇なくこいつをカットします。

dsc_0006カットしたら、ハンドルをクルクルしながらホースを引っ張って全部取ります。

するとこんな感じで完全にハンドルが孤立します。写真を見ると分かりますが、黒いスポンジが巻き付いています。これが何のためについているのかわかりませんが、おそらくホースを抜けにくくするのと、ホースを密着させるためのものだと考えられますね。

もうボロボロになっているので、こいつも新品に交換しましょう。

使うものは100円で手にいれた両面テープです。

dsc_0007片面だけスポンジになっている、いわゆる「ふすまテープ」とか「すきまテープ」ってやつですね。こいつをハサミでチョキチョキと必要な長さと必要な太さに調整します。

dsc_0010目分量。何となくでオーケー。

必要な長さを切り終えて、高さの調整も済んだら元の黒いテープをはがした場所に綺麗に貼り付けてください。黒いテープは綺麗に剥がしてくださいね。

dsc_0012うん、いい感じです。

で、ここまできたら亀裂の入っていた箇所からニッパーで切ってください。今回は断腸の思いで15cmほど失うことになりました。それでも、新品のようになると思えば安いものです。

ホースの螺旋状の導体も切り取るんですが、結構な太さなので、100均とかのニッパーだと刃が欠けるとか、そもそも切れないかもしれません。それなりの工具でチョキンっと切った方が良いです。

あとで銅線を半田付けで接続するため、ホースの螺旋の数を数え、銅線を接続する線が切る前と同じ回路になるように気をつけましょう。

dsc_0013

切り取ったら、ホースの導体をカッターやニッパーなどで剥きます。ここに銅線を半田付けするんですね。僕はカッターを使いましたが、手を切らないように気をつけましょう。

この写真は青い銅線と接続するところを剥いたものです。回路的には最初と同じになるようにホースの螺旋をたどって見極めています。回路図がないので、とにかく最初と同じになるように、それだけ気をつけましょう。メーカーごとに異なると思いますが、とにかく最初と同じになるように細心の注意を払うことがポイントです。

 

で、ハンドルから取り外した時の反対の手順で切ったところから、またホースをねじり込みます。

dsc_0015はい、ねじり込みました。

この時に焦って、新しく貼り付けた”すきまテープ”をめくらないように、ゆっくりと優しくねじり込みます。

これでかなり復元されてきましたね。

そうそう、ちょろんと出ている白と青の銅線の被覆は半田付けするので綺麗に向いておいてください。カッターや、ニッパーで綺麗に剥くことができますが、「ワイヤーストリッパー」という専用の工具があるとめちゃくちゃ簡単です。

 

そして半田付けをします。

dsc_0016

火傷しないように、銅線やプラスチックなどを溶かさないように、慎重に作業を進めてください。電子回路とかではないので、ボチョーンとしっかりとつければそれでOKです。

dsc_0017うわぁ、ここで雑になってしまった・・・が、やり直すのも面倒だし、しっかりくっついているから良しとします。

白と青の線の接続方向は間違わないように気をつけましょう。実際テストしていないので逆につけたらどうなるかわかりませんが・・・短絡(ショート)したら感電や火災等の事故につながる危険があります。

そして、仕上げに電気部分をビニールテープでクルクル巻いて補強します。ぴちっとタイトに巻きましょう。もう少しで完成です。

dsc_0018そして上から最初に外したカバーを付けます。ネジ2本で元のように取り付けます。

どうでしょう、ここまでうまく出来たでしょうか?では、いよいよコンセントを入れて動かしてみましょう。

何度もしつこいようですが、何か不備があると、電気入れた瞬間にバチンっ!とかなるかもしれないので細心の注意と覚悟を持ってコンセントを入れてください。

動作確認を行う

ここまでこれば、もう後戻りはできません。

一か八か、いつも通りに動くことに期待して、ハンドルについているスイッチを押してください。

「うぃぃぃぃ〜〜〜〜ん」っと動けばひとまずOKです。全てのスイッチの操作をして、正常に動く事が確認できれば、完成。

dsc_0022やりました。15cmホースが短くなりましたが、完全に治りました。

万が一、動作確認でおかしな動きがある場合は、何か壊れているか、途中に不備があったということです。また工程を逆戻りして、内容を確認してください。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は前回の応急処置とは異なり、しっかりと修理しました。

使えないはずのものが、まだ使えると思ったとき、自分で治す事ができたとき、嬉しいと思えるのは良いのか悪いのかわかりませんが、僕は嬉しいと思えるので一石二鳥です。自分の心も満たされて、壊れたものがまた使えるようになる。すばらしいです。

物が溢れるこの時代でも、使えるものは大切に扱って、勿体無いことはせずに、まだ使えるものは使うことが大事なことだと思っています。

ないものはすぐに買うのではなく、あるものでどうにかできないかと頭を使う。(いや、お金に余裕があればそんな必要は・・・)

必要なものを必要なだけ。今も昔も。というか、こんな今の世の中だから、余計にそうしたい。こんなに満たされた環境で生活できる事に感謝しながら、人も物も大切にできる気持ちも大切にしたいものです。

大人になって、嫌な奴になってしまわないように。

さぁて、次は何を作ろうかな。

わ、わ◯わくさんじゃないよ!?!?

 

 

 

↓こちらから最新情報を得ることが出来ます。シェアもぜひお願いします。